医師の非常勤掛け持ちは何を確認する?勤務時間と契約を整理

先に、答え。
医師の非常勤掛け持ちは、研修の状況、現職の兼業手続、複数の勤務先を合わせた時間を先に確認します。
勤務先ごとの契約と実際の勤務を分けて記録し、どこへ何を申告するかを各担当者と決めます。
本務先の兼業条件を確認してから、非常勤を探す
医師の非常勤掛け持ちは研修と規程をどう確認する?
厚労省の研修医Q&A No.1は、初期臨床研修中の診療アルバイトはできないとしています。専門研修中の医師まで一律に禁止する説明ではありません。
研修の適用や履歴に不明点があれば、所属先や制度の窓口へ確認します。サイトの質問結果だけで、応募できると判断しないようにします。
| 確認すること | 手元で見るもの | 確認先 |
|---|---|---|
| 研修の状況 | 研修の区分、修了の記録 | 所属先・研修制度の窓口 |
| 兼業の手続 | 就業規則、雇用契約、申請の案内 | 現職の人事・労務担当 |
| 制度上の制約 | 公務員の身分、地域枠等の条件 | 任命権者や制度の担当窓口 |
| 非常勤先の条件 | 業務、日程、契約の相手 | 採用担当者 |
勤務先が認める条件は、全員同じではありません。公務員等に別の制度が関わる場合も、一般の副業案内だけで許可を判断しません。
厚労省の副業・兼業の案内には、時間管理や申告様式の資料があります。実際に使う様式や手続は勤務先に確認します。
医師の非常勤掛け持ちで労働時間をどう整理する?
各院の勤務が短くても、複数の勤務先を合わせた確認が必要です。予定と実績を混ぜず、どの時間をどこに報告するかを確認します。
| 記録項目 | 勤務先ごとに残すもの | 担当者へ確認すること |
|---|---|---|
| 予定の勤務 | 日付、始終業、休憩 | 所定時間の数え方 |
| 実際の勤務 | 開始と終了、予定との差 | 申告方法と締切 |
| 夜間の対応 | 宿日直、電話対応、出勤の記録 | 許可範囲と実態の扱い |
| 他院の勤務 | 契約と実績の情報 | 各院への共有方法 |
医師の時間外・休日労働の上限には、勤務先を通算した個人単位の規制があります。厚労省の上限規制資料で適用水準を確認します。
年間上限はA水準960時間、B・連携B・C水準1,860時間です。これは所定時間を含む総勤務時間の上限ではありません。
連携B水準は各院で年960時間、個人通算では年1,860時間です。各院の36協定がより短い場合は、その範囲も確認します。月の上限や追加の健康確保措置もあるため、年の数字だけで勤務可能と判断しません。
常勤先がA水準でも、兼業先の水準により個人の扱いは変わる場合があります。厚労省Q&A Q4-2も確認し、各院の労務担当へ相談します。
医師の非常勤掛け持ちで契約前に誰に聞く?
宿日直許可があるという説明だけで、夜間の全時間を除外しないようにします。許可の範囲と、実際に行った業務を分けて確認します。
通常勤務と同じ態様の業務時間には、時間外労働の手続等が必要です。厚労省の宿日直許可基準・記2に扱いが示されています。
| 聞きたいこと | 主な確認先 | 質問の形 |
|---|---|---|
| 兼業の申請 | 現職の労務担当 | 開始前に必要な申請と提出資料は何か |
| 時間の通算 | 各勤務先の労務担当 | 他院の予定と実績を、いつどう共有するか |
| 宿日直の扱い | 非常勤先の労務担当 | 許可された時間帯・業務と実際の担当は何か |
| 給与と契約 | 雇用する医療機関 | 勤務日、時間、手当をどの書面で確認するか |
| 賠償責任保険の範囲 | 勤務先と加入先の保険者 | 外勤先・担当業務・契約形態が対象か。約款や証券のどこで確認できるか |
契約時には、勤務時間や賃金等を確認します。労働基準法施行規則第5条の明示事項を、勤務先ごとに照合します。
確認が終わるまでは、未回答のまま記録を残します。空欄を「制約なし」として、勤務予定を先に詰めないようにします。
- 厚労省・研修医Q&A No.1:初期臨床研修中の診療アルバイト。
- 厚労省・副業兼業:時間管理と申告資料。
- 厚労省・医師の上限規制:個人通算と医療機関ごとの規制。
- 厚労省・医師の上限規制Q&A Q3-1、Q4-2:各院と個人通算の違い。
- 厚労省・基発0701第8号:宿日直許可と通常業務の扱い。
- 労働基準法施行規則第5条:勤務条件の明示。
出典の確認日:2026年10月11日。確認票は編集部の提案です。個別の兼業可否や健康状態を判定しません。
ほかの条件から記事を探す